四国八十八景 | 二枚舌の狼が800匹

四国八十八景

色々な事があり、もう何もかも嫌になったので
一ヶ所だけ回ってやめました。


まったく働いていない僕ですが
勤労に感謝をしつつ、四国へ旅行に行きました。

うどんを食べすぎて、
「もうお腹いっぱいだよ、ははは」
などと言う楽しい旅行記はこのブログにそぐわないので
ネガティブの代名詞として、暗い視点から旅行記を記述します。


10:50
朝方に眠り、
いつものように惰眠を貪っていると
家のチャイムが鳴る。
ふらふらしながらドアを開ける。
「うどん食いに行くぞ」
僕みたいな人間にはどん兵衛で十分ですよ、
讃岐うどんなんて恐れ多いですよ、
ネガティブな事を考えながら着替えて車に乗車。
男性五人で旅行へ出発。


12:00
ひきつづき車内で惰眠を貪る。
起きるとでかい橋が見える。
「道路族議員め」
とつぶやいて再び惰眠。


1:00
どん兵衛一個の値段と交通諸経費を夢の中で比較する。
そんな自分が嫌になる。


2:00
香川に着く。
さっそくうどん屋へ。
財布には見事にお金が無いので
先輩からお金を借りる。
「この貧困野郎」
と思われている気分になったので、
うつむきながらうどんをすする。
どん兵衛と味を比較する。
甲乙つけ難いと感じた自分が嫌になる。


2:30
うどん屋、二店目。
店の前で記念撮影。
弘法大師でも写ってないかなと考える。


3:00
うどん屋が見つかる度に入店して
うどんを食べようと言うルールが発足。
香川相手にこの条件は、旧日本軍よりも分が悪い。
なんとなく
「サナダ虫の固まりは遠目から見るとうどん玉に見える
 戦後すぐの不衛生な時期は、道にそのうどん玉がよく落ちていた」
という話を思い出す。
もちろん口には出さない。


3:00~
忘却の彼方。


5:00
四国=うどんと言う式が脳に焼き付く。
うどんの国とお別れ。
京都へ帰り始める。


6:00
惰眠を貪る。
気が付くと淡路島のパーキングエリア。
猫がいたので食べ物を与えようとする。
ひっかかれる。
色々な事があり、人間を信じられなくなったに違いない。
共感を覚える。
淡路島という異郷で仲間を見つける。


7:00
惰眠を貪る。
帰り道に神戸の中華街へ寄る。
「~アルヨ」と喋る人はいなかったので認識を変える。
料理店に入る。
明らかにサントリーのウーロン茶を注いで出していたので、
本場の人も認めている味なのだと認識する。


10:00
再び惰眠を貪る。
気が付くとなぜか摩耶山で夜景を見ている。
山上は恐ろしく寒く、ふるえる。
女の子がいたら上着を貸してあげるのになあ
と、無意味な妄想をする。


10:30
下山。
再び惰眠を貪る。
みなさん運転が豪快なのでコーナリングの度に頭が揺れ、
三半規管に影響を与える。


11:00
車酔いになる。
みなさんに心配される。
もう少し人間を信じてみようと考える。
あの猫にもいつかそう伝えようと考える。


2:00
惰眠を貪る。
気が付くと京都。
惰眠を貪る→目的地
このサイクルで旅行を終える。

2:30
帰宅。
布団に入り、惰眠を貪る。



楽しかったです。
寝てばっかりでしたが、見限らないで下さい。
また連れて行って下さい。