ビタミンL(liar) | 二枚舌の狼が800匹

ビタミンL(liar)

色々な事があり、もう何もかも嫌になったので
仮病を使ってしばらく家に引きこもりました。


仮病と言うのは万能の病気であり、
その気になったらすぐに治せる、と言う素晴らしい利点があります。
今日は自主ゼミの合宿がありましたが
仮病なので休む事にしました。
昔から学校へ行くのが嫌になったら仮病を使い
親と腹の探り合い騙し合いをくり返してきた僕にとって
相手に仮病を信じ込ませるのは容易い事です。
そのおかげで、虚言癖という病気になりました。
これは仮病ではありません。
心の病です。

今回僕が使った仮病は
「発熱があり頭痛がひどく吐き気がする」
というものでした。
典型的な風邪の症状であり、
大変に説得力を持っています。
目がかすみ指が震え、
ここまで打つのにかなりのタイプミスをしましたが、
これもまた僕に
「俺は風邪なんだ」
と強く思い込ませて嘘にリアリティを持たせています。
体から汗が出てきますが恐らくカプサイシンの取りすぎです。
体温計が39℃を指していますが、
これは水銀が僕に嘘をついています。
液体金属の分際で人間様を騙せると思っているのでしょうか。
くしゃみが頻繁に発せられますが
たぶん●●●●が僕の噂、と言うか悪口を言っているのでしょう。
復讐として彼の家の鍵穴にイカのゲソを刺しておきます。
世界が歪んで見えますが、世界は実際に歪んでいます。
このような歪んだ世界は粛清しなくてはならない。
そう改めて誓いました。
体が寒いのは冬だからです。
心が寒いのは愛が欲しいからです。
これは仮病です。
風邪ではありません。