二枚舌の狼が800匹 -3ページ目

2005年度宇祖津木大学入学試験現代文

2005年度宇祖津木大学入学試験現代文

試験時間:好きなだけ
配点:てきとう



次の文章を読んで設問に答えなさい。



色々な事があり、もう何もかも嫌になったので
( 1 )で( 2 )してやろうかと思いましたが、
なんとか思いとどまりました。

なにがあったかと言うと
誰かが僕を陥れようとしたからです。

今日部屋の掃除をしていたら、
カバンからhitdream君の携帯電話充電器が出てきました。

前日の夜にビールを山ほど飲んでカラオケをしていた僕は
のどと頭が非常に痛く、疲れていたものの、
部屋はひどいありさまになっていたので
崩れそうな体を支えながら掃除をしていました。
そんな中、①29,800円で夏に購入したカバンから
ぽとりと落ちた携帯充電器。
僕の体はつっかえ棒が取れたように崩れ落ちました。

数週間前、hitdream君の家に有志が集まり、
色々な事をする機会があったのですが、
これはその時消失した彼の携帯充電器に違いありません。
充電器が無くなっている事に気づいた彼は
普段見せないような1.憤怒の色で僕らに探せと命令しました。
子犬のようにおびえた僕らは必死で探しましたが見つからず、
結局「充電器消失おめでとうの会」を開いて事なきを得たのですが、
その時失われた充電器がここにある。
これはいったいどういう事でしょう。

1.「助けて下さい」と叫びたくなりました。
たしかに僕は充電器が出てきたカバンを持って
彼の家に行きましたが、
これは間違いなく誰かの2.陰謀に違いありません。
②しかし、常に嘘をついている僕が
「おれは盗んでいない」
と言った所で誰がそれを信じてくれるのでしょう。


僕は3.絶望しました
充電器が出てきた、と彼に伝えればどうなるかは目に見えています。
盗人、4.罪人、前科一犯の汚名が僕にかぶせられ
学校に行けばみんなが白い目で僕を見る。
hitdream君はUSBから充電する不思議なケーブルで生活しており、
そのエピソードは人から同情を集めるでしょう。
ワイドショーは携帯充電器を盗んだ凶悪犯罪者として僕を報じ、
新聞の一面に三段ぶち抜きで僕の名前が印刷され、
僕の人生はここで終わってしまうのです。
とっくに終わってるぞ、と言う声が聴こえますが
これも極限の絶望における幻聴に違いありません。

③追い込まれた僕は、
そんな物はカバンから出てこなかった、
というか、僕は彼の家に行っていなかった、
もうむしろ、彼は最初から携帯充電器を持っていなかった、
充電器が無いくらい良いじゃないか、
これは携帯依存症という現代人の病である、
と思い込もうとしましたが、

さすがに人として越えてはいけない一線と言うものがあり
それは僕にもわかっているつもりです。
震える手を必死でおさえこみ、
僕は彼に電話をかけようとしています。




以下設問

1.次の漢字をひらがなに直しなさい。
  1.憤怒 2.陰謀 3.絶望 4.罪人


2.( 1 )と( 2 )に適当な面白い行動を入れなさい。


3.下線部①は筆者にとって自慢のつもりですが
  それに対する正しい反応を次の四つから選びなさい。
  
  1.分不相応ですよ、と諭す
  2.その程度の値段で自慢ですか、と笑う
  3.店員におだてられて買ったんでしょう、と真実を言う
  4.無反応で終える


4.下線部②の状況を表現する四文字熟語を答えなさい。


5.下線部③は嘘つきの心理傾向がよく現れたものですが
  これに対する侮蔑の言葉を書きなさい。


6.最終問題なので+100点とします。
  赤文字1はとても売れた有名な恋愛小説、
  またはドラマの一場面を引用したものですが
  その題名を答えるのは簡単すぎるので
  良く似た題名のSF小説のタイトルを答えなさい。
  空港で「俺は世界中の人間を愛している」
  と叫んできたら、さらに+100点とします。



問題は以上です、頑張ってください。
ちなみに回答を発表する気はありませんので悪しからず。


地下室(●●●●●アパート●●●号室)の手記

色々な事がありもう何もかも嫌になったのでトランクス一枚で両手に仮面ライダーアギトの武器を持ちパンが無いならうまい棒でも食ってろと叫びながら町を疾走してやろうかと思いましたがなんとか思いとどまりました何が嫌になったかと言うと道ですれ違う人が僕を見て笑っておりコンビニへ行くと店員が僕を見て笑っているのですきっと僕が帰った後あいつまた来たよコーラスウォーター買って帰ったよわはははははははははははははははははははと楽しく笑い話にしているに違いないみんなが僕を見て手を叩きながら笑い僕の一挙手一投足に嘲笑の笑みを浮かべている満員電車の中でみんなが僕を観察しているのではないか立ち読みしているといきなり後ろから殴られるのではないか道を歩いていると自転車が僕をひきに来るのではないかいやそうだきっとそうだ外は恐ろしい家の中にいよう家でテレビをつけるとテレビが僕の話をしている文化人類学者がしたり顔で●●●●はほんとうにどうしようもない人間でなどと発言し隣に座ったニュースキャスターがニヤニヤしながらいやまったくなどとあいづちを打ちはじめるので僕はテレビを消した本を開けば●●●●という僕の名前が活字で137ページに渡ってびっしり並んでいるおかしいこの本はドストエフスキーではなかったかロシア人がなぜ僕のことを知っている本を壁に放り投げパソコンを立ち上げネット世界へ逃避ここは●●●●を観察するサイトです隣の部屋から女の声が聞こえる隣の部屋にいるあいつってなんか気持ち悪くない●●●●を観察するサイトです気持ち悪くないこいつの奇行をみんなで笑いましょうさっさと引っ越してくれないかしらカウンターはすでに十万人みんなでこいつを笑いましょう消えてくれないかしらドアのチャイムが鳴り始めるピンポンピンポン更新履歴11月13日今日の●●●●奇行を更新しました何が楽しくて生きてるのかしらコンビニでコーラスウォーターを購入して帰りましたぴんぽんぴんぽん掲示板では色々な人が僕について面白おかしく投稿している消えてくれないかしらピンポンぴんぽんピンポン●●●●をもっと苦しめる方法をみんなで考えましょうさっさと消えてくれないかしらドアのチャイムが子供のいたずらのように鳴り始めるピぴピピぴんぽんあいつの家って●●●●●の●●●号室だよね消えてくれないかしらぴぴピンポンぴんぽんドアのチャイムでも鳴らしに行こうよピンポンぴぴピンポンあいつ怖くて出れないよピンポンぴんぽんぴぴピンポンさっさと消え失せてくれないかしらぴぴぴピンポンぴんぽんぴぴぴンポンそれ面白いねピンぽんぴぴぴんポンどこかに消えてくれないかしらピンポンぴんぽんぴんぽんぴんぽんぴもっと鳴らせぴピンポンぴんぽんもっと鳴らせピンポンわはははははははははは消えてもっと鳴らせかしらははははははははははははははははははははははは消え失せてはははかしらはははははははははははぴぴぴぴぴぴぴぴぴぴぴぴぴぴぴぴぴぴぴぴぴぴぴぴピンポンもっと鳴らせぴぴもっと鳴らせピピぴぴピピピンポンぴんぽんピンポンピピピぴんぽんピンポンぴんぽんぴんぽん

ピンポン

















当然ながらフィクションです。
一回こういうのをやってみたかったんです。

堕落論(日常)

色々な事があり、もう何もかも嫌になったので
窓から飛び降りてやると思い、飛び降りました。
ちなみに我が家は一階。
股関節が痛くなったので
実行はしたものの、なんとか思いとどまりました。

ノルマ達成。

別に毎日更新する気は無かったんですが
水曜日にぽっかりと穴を空けてしまいました。

昨日は何をしていたかというと、
最近不眠症だったので、
前日の夜に以前医者からもらった睡眠薬を飲み、
気が付いたら6時でした。
というそれだけで一日が終了。

この場合の6時というのはあれですよ。
PM6:00であり、
18時であり、
暖かい癒しの時間であり、
家族団らんの食事が始まる時間であり、
息子が今日学校で何があったかをパパに話す時間であり、
兄弟の和やかなチャンネル争いが始まる時間であり、
その一方で僕が頭痛を感じながら不機嫌に起きた時間であり、
時計を見て虚無感に襲われた時間であり、
「今日の講義は出席を取ったか?」とメールを送りまくった時間であり、
そんな自分のありさまに布団をかぶってむせび泣いた時間です。

どうですか?
駄目人間でしょう?

さて、それじゃあ今日はどうだったかというと
起きたら12時でした。

この場合の12時というのはあれですよ。
正午であり、
タモリが動き始める時間であり、
恋人たちが向かい合って食事を取る時間であり、
学生がパンを得るために走る時間であり、
上司が部下とコミュニケーションを取ろうとする時間であり、
その一方で僕がのどの渇きを感じながら不機嫌に起きた時間であり、
時計を見て絶望感に襲われた時間であり、
英語の単位をあきらめた時間であり、
窓をあけて縁に足をかけた時間であり、
股関節が痛くなった時間であり、
そんな自分のありさまに両手で顔を押さえてむせび泣いた時間です。

どうですか?
駄目人間でしょう?


ICOだったっけ?

色々なことがあり、もう何もかも嫌になったので
「お前らは文明に毒された豚だ、真っ赤に染まれ」と叫びながら
アムウ●イビジネスについてのレクチャーを受けようと思いましたが、
なんとか思いとどまりました。

何が嫌になったかと言うと、
自分という人間に絶望しただけであり、
これは週一ペースで発病する少年ジャンプみたいなものなので、
簡単に言えばいつもの事です。

そんな状況の中だからこそかもしれませんが
世界中の人間と連帯する方法を発見しました。

難しくはなく、
誰でもいいから人の手を握るだけです。
そして、その人に
「残った手で近くにいる人の手を握れ、握った相手にもそう伝えろ」
そう言えば終わり。

その人は近くにいる人の手を握る。
その次の人も、そのまた次の人も、そのまた次の人も。
しだいに手を握り合う人の列が出来始める。
言葉の壁や貧富の差、人種の違いに国境線、
これらを越えて地球を一周。
そして最後に僕の残った手を握ろうと現れてくれる誰か。

明日くらいに実行してみよう。
そういう崇高な行動なので、
二十代前半の女性は手を握らせて下さい。


特に理由は無いが反抗

色々な事があり、もう何もかも嫌になったので
豊川稲荷神社の御神木で作られた木刀を持ち、
放置しすぎてキャブレターが詰まりかけた原付に乗って
深夜の国道一号線へ走り出そうと思いましたが、
なんとか思いとどまりました。

ちなみに僕は美名殺死(みなごろし)連合の
初代会長兼、
初代副会長兼、
初代特攻隊長兼、
初代国家権力に追われた際のケツ持ち係兼の重鎮であり、
ただ一人の構成員です。
毎週土曜日には妄想のパレードを繰り広げています。

そのような経験を経て、
人が不良になるシステムの一端を理解しました。
要するに純粋すぎるのではないかと思います。
少しヒビが入ってしまうと、もうその少しのヒビが許せず、
粉々にしてしまおうと考えるからではないかと思います。
すなわち純粋すぎる頭の悪い考え方を
持っているからではないかと思います。
それはひょっとして僕のことではないかと思います。
僕が不良になっていなかったのは
父と母のおかげではないかと思います。
そんな父と母を持ちながら
22にもなってこんなありさまの僕は
一体なんだろうと思います。

そんな事を考えていたら、もう何もかも嫌になったので
5年は乗っている原付を竹ヤリマフラーと
天にそびえるようなカウル装着仕様に改造して、
腐りかけたエンジンにガソリンと大人たちへの恨みを流し込み
何もわからない明日へ走り出そうと思いましたが
なんとか思いとどまりました。

ちなみに僕は今宵喪大暴走(こよいもだいぼうそう)連合の
初代会長兼(以下略)
毎週土曜日には社会のはしっこで暗い目をしながら本を読んでいます。


下り坂の雲

色々な事があり、もう何もかも嫌になったので
「ミシマ先生万歳」と叫びながら
サムライの儀式的行動をしてやろうと思い立ちました。

さてそれでは先人たちが作り上げた様式美にのっとらねば。
本を探す。
新渡戸稲造『武士道』。
見つからない。
アングロサクソンにジャパニーズサムライを理解させた
偉大な名著が見つからない。
ついでに
『坂の上の雲(文庫版)』の八巻も見つからない。

なぜかと思い、考えてみると
M君に貸したのだった。
いつになったら返してくれるのだろう。
ひょっとしたら黄色くて本がオフな場所に
売り飛ばされているかもしれない。
そして味覚的においしく彼の血肉になっているかもしれない。

そこまで想像した僕は
その武士道精神に反した行為に全身の血液が逆流する。
おのれK.M。
借りを返さず、仇を返すか。
聖林の動画かぶれめ、ついでにラジオ頭かぶれめ。
トムを通じて武士道に興味を持つとは何事だ。
クルーズかヨークか知らんが
その精神を叩きなおしてくれる。
偏見と歪んだ発想が合わされば
そこに生まれる被害妄想。
叫ぶやいなや、豊川稲荷神社御神木刀をにぎりしめ
K.M邸へと進軍する。
道行く人が奇異の目で僕を見るものの、
僕は生まれながらのマイノリティ、
そんな事でひるみはしない。
皇国の興廃はこの一戦にあり。
Z旗を頭上にかかげ、
出て来いK.M、俺も味覚的においしくさせろ、
と叫びながらK.M邸にT字戦法で攻撃開始。
T字戦法とは、なんとなくTの字型にドアを叩く行為である。
鬼謀神算の戦術であり、
アドミラル・トーゴーの名の元にもちろん智謀は湧くが如し。
近代要塞から出てこないK.Mに業を煮やすが
雲のように立ち昇る司馬史観と乃木希典的なカリスマ性で
ひたすら突撃を繰り返す。
突撃突撃突撃。
こちらの一方的な猛攻であり
兵員(一人)はいっさい傷つかない。
しかし出てくる気配がないK.Mなので
心はどんどん傷ついていく。

完全にこちらの勝利ではありますが、
とりあえず臥薪嘗胆で戦略的な撤退を行いました。


狼青年

色々な話の流れでブログのようなものを書く事になりました。

とは言っても一体何を書けば良いのか。
僕の日常はこんな先端情報技術を駆使して
全世界に発信できるほど意義のあるものでは無く、
普通に書くと
「朝に起き、授業をさぼってダラダラ過ごし、夜に眠った」
という内容で更新が繰り返される事になります。

色々考えましたが、
くだらない内容を書きつづるくらいなら嘘を書く事にしました。

嘘と聞くと眉をひそめる人は多いですが、嘘の一体何がいけないのか。
この世は嘘の存在でなんとか成り立っているものです。
嘘がこの世から消えたらどうなるか。
馬鹿、阿呆、クズ、カス、ゴミ、嫌い、消えろ、失せろ
という本音が僕に浴びせられ、
もしそんな世界に生まれたとしたら、僕は生後3日で絶望します。
人間は言葉の動物であり、その活動は
言葉→行動
行動→言葉
の2パターン。
本音の言葉は本音の行動に移り始め、
たちまち溢れる暴行暴力、強盗強姦、略奪殺戮、差別に迫害。
一国の首脳陣は戦争戦争と連呼して
あっさり始まる第三次世界大戦。
核の雨が地球に降り、文明と文化は全て崩壊。
かろうじて生き残った少数の人間も団結どころか本音で動く。
最後にはアインシュタインの言うように
棒切れと石ころによる第四次世界大戦が行われ、
人類は滅亡するのです。

そういうわけで、これから嘘の日常を書いて行く事にします。
インターネットの50%は嘘で構成されているので問題はありません。
最初に嘘だと明示すれば、
何か間違った事を書いても「嘘だから」で済ませられる。
素晴らしい。
もちろんこの文章も嘘で書かれたものです。

本当の日常が知りたい人は、なんらかの方法で直接聞いて下さい。
「朝に起き、授業をさぼってダラダラ過ごし、夜に眠った」
と答えますので。